内容説明
名物店主の酒肴クロニクル。
目次
ヒグラシ文庫の酒肴
麺こそ人生
飲み屋の原風景
旬な地物野菜で仕込む
酒宴を飾る役者たち
カレーよ、カレーよ。
著者等紹介
中原蒼二[ナカハラソウジ]
1949年生まれ、東京出身。演劇・舞踏のプロデュース多数。都市文化施設計画のプロデュース多数。北九州角打ち文化研究会関東支部長。北九州市の情報誌『雲のうえ』立ち上げに携わる。「水族館劇場」制作代表。立ち飲み屋「ヒグラシ文庫」(鎌倉・大船)主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こばまり
51
さりげなく丁寧に下ごしらえしたもの、簡素だが素材の組み合わせに唸るもの等、紹介される肴の一つひとつに、ご店主の無頼でロマンチストなお人柄が伺える。こんな酒場が近くにあったらナァとも、こんな酒場が近くになくてよかったナァとも思える魅力的な場所と人。2018/11/09
吾亦紅
28
鎌倉の古本屋兼立ち飲み屋「ヒグラシ文庫」店主の馳走帳。こんな行きつけの店を持ちたい人生だった。とりあえずキンミヤで正統レモンサワーをご指南どおりに作り、美味しくいただきました。横浜の伊勢佐木町にある星羊社というふたりだけの出版社発行。いい本です。2019/03/19
きゅー
8
鎌倉にある古書のある立ち飲み屋、それがヒグラシ文庫。東日本大震災の直後、家と仕事場だけではなく、もう一つの「場所」が必要と考え、その翌月に開店したそうだ。その店主によるエッセイとレシピ集。それにしても、エッセイとレシピがこれほど有機的に一つにまとまっている本を手に取るのは初めてだ。立ち飲み屋ということで、決して料理の数は多くないだろう。だからこそ、それぞれの料理に物語がある。そして、その背後に彼の人生が現れてくる。2019年に店主は亡くなったそうだ。しかし、彼の料理はレシピとして未来に残る。2021/05/21
アリーマ
5
骨太な食エッセイとシンプルだが滋味深そうな料理の数々。装丁も写真も実にいい味を出している。当分はキッチン周りに常備して、眺めて読んでは作ってみる繰り返しが起きそう。飲み食いが好きな人ならば長く楽しめる一冊。★★★★★2018/06/29
おおきなかぶ
4
武骨であるが愛嬌にも溢れた料理本。酒盗とチーズ入りオムレツ、手作り豆腐、油揚げ、ずりずりうどん、卵黄の醤油漬け。惚れ惚れするほど、美味しそう。明石の鯛、蛸に、魚の棚商店街にも触れて頂き、嬉しかった。ヒグラシ文庫に、一度行ってみたい。2018/10/13