感想・レビュー
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てくてく
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30年弱の作歌活動から選んだ350首を収録。結婚・離婚、退職と再就職、身内の死から日常雑詠まで幅広い。「つぎつぎと話の抽斗開ききて母と話せる休日の昼」「同じ柄ふたりと見かけず男らは心の色のネクタイ結ぶ」「今日地震昨日台風日本の何処かにいつも被災者のいて」「立ち止まってみたいときあり歩を緩め赤信号を敢えて待ちたり」「別れても出会ったことを忘れない記憶というもの時にかなしむ」「蝉時雨見えざる壁を作りてはその内側に鳴き注ぎたり」「さらさらとコーヒーカップの暗闇に落ちて眩しい砂糖の白は」あたりが印象に残った。2019/07/07
