感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
23
敗れた側から、総合的にその戦場で何があったのかを知ることはできない。であるなら勝った側から知るしかない。いささか不公平であるが仕方のないことだ。米軍上陸前の計画、航空写真撮影、綿密な偵察、民間人を含む捕虜用備品、また捕虜を管理する部署の設置まで、できることはやりつくしたという面を見れば、この一書は、それなりに正確な沖縄戦総合戦史であると言ってもいいだろう。最大の激戦だった“シュガーローフの戦い”を見るに、米側もどれだか血を流したかはわかるし、戦場は正気が通用するところではないこともひしひしと伝わってきた。2015/09/28
さがみ
4
文章が多く、どの師団がどこに進軍したか把握しづらい。 他の書籍、歴史群像や地図帳を開きながら読むとよいかもしれない。 沖縄戦の印象は、嘉数高地を代表されるように日本軍は地形を上手く利用し太平洋の防波堤となったことと感じる2019/06/23
ふら〜
2
アメリカ陸軍によりまとめられた沖縄戦の記録。訳者によって戦闘箇所等の地名に今のどの辺りに当たるのかいうのが付記されているので、地元の土地勘ある人にとっては思い起こしやすい。民間人についての記載はほぼなく、日本軍が何人死んだか、自軍にどれほどの損傷があったかといった目線で記載。特に補給に関する部分は興味深い。2017/09/08
VC
2
まさか完全版の翻訳が出ているとは知らなかった。数少ないアメリカ公刊戦史の翻訳本。米軍の苦戦ぐあいがよくわかる。2014/11/03