昔ばなし大学ハンドブック

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  • サイズ A5判/ページ数 223p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784990417161
  • NDC分類 388
  • Cコード C0095

内容説明

「昔ばなし大学」基礎コースのエッセンス。昔ばなしからのメッセージ、語り口の法則、土地言葉による「語り」のポイントなどを、豊富な事例とともにわかりやすく解説。昔ばなし研究の第一人者の、60年間の活動が凝縮された一冊。

目次

1 開講にあたって
2 白雪姫を読んでみよう
3 昔話が語る子どもの成長
4 昔話の語り口には法則がある
5 語りの魅力
6 語り口の法則を発見するために
7 昔話のおもしろさの秘密

著者等紹介

小澤俊夫[オザワトシオ]
小澤昔ばなし研究所所長、筑波大学名誉教授。1992年より全国各地で「昔ばなし大学」を主宰。季刊誌「子どもと昔話」を刊行し、独自の昔ばなし研究と実践を展開している。2007年、ヨーロッパ・メルヒェン賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぴー

15
マックス・リュティの理論を元に、昔ばなしの語る部分から特徴を考察した入門書。昔ばなし大学には興味があったが、課題がまた楽しそうだった。昔ばなしには、世界共通のいくつもの文法がある。それは、「昔話はどこの民族でも口伝えだったから」「耳で聞くために…単純明快でなくてはならなかった」ためだという。本を見ながら読み聞かせもいいけれど、昔「お話会」で語り手の女性が暗い中に蝋燭の灯りだけで、色々なお話をしてくれるの聞いた時はまた違った面白みがあった。お話そのものが隣にいるような気になったものだと、懐かしく思い出した。2016/10/22

鳩羽

15
マックス・リュティの『ヨーロッパの昔話』による理論が、日本の昔話にも当てはまることを確認しつつ、昔話の語り口の特徴を分析していく。著者が各地で行ってきた昔ばなし大学のカリキュラムの、まとめのような内容。昔話は耳で聞くものだから、とにかく分かりやすく、シンプルに、特徴を際立たせて語られた。主人公の内面は存在せず、修辞的な描写もない。時系列は直列的で、繰り返しは同じ言い回しを耳に馴染ませるためでもあれば、主人公の人生の分岐や選択を表したりもする。昔話の質素で頑健なところに含世界性があり、普遍的な価値がある。2016/04/24

のん@絵本童話専門

3
昔話の一人者・小澤俊夫さんが開講した「昔ばなし大学」基礎コースのエッセンスを本にしたもの。ほかの小澤さんの著書との違いは、実際に語ることを目的とした内容が多いことです。語り手の講義録やQ&Aが載っていたり、共通語での再話、自分の日常語を使っての語りを推奨していたり。白雪姫をどうしても語りたいときの刑罰部分の語り方、福音館の日本の昔話はあっさりしすぎているが語ると印象がガラッと変わるなど、個別具体的な話も多かったです。語り口の法則も実際の昔話の事例で講義のように具体的に説明されていました!2021/02/24

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