内容説明
悲しみを生きる力にして、自らをふるいたたせ、戦争の本当の姿「核」の恐ろしさを伝えたい。中沢啓治の思いがつまった1冊。
著者等紹介
中沢啓治[ナカザワケイジ]
1939年広島市舟入本町に生まれる。1945年国民学校(小学校)一年生の時、被爆。1955年広島市内の看板屋で働きながら、独学で漫画を描く。1961年単身上京し漫画家のアシスタントになる。1966年結婚。漫画家として独立。1973年~『はだしのゲン』を「週刊少年ジャンプ」に連載。子どもから大人まで圧倒的な支持を受け、ベスト&ロングセラーになり世界各国で翻訳出版される。また、アニメ映画、テレビドラマ化にもなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Cinejazz
10
広島への原爆投下で父親と姉弟を失い、自身も被爆体験者となった漫画家・中沢啓治さん(1939-2012)による英訳付絵本『はだしのゲン』・・・〝ラジオや新聞は「日本は戦争に勝っている」と言い、戦争を命令する一握りの人達は「日本は神様の国だから、絶対に負けることはない」と言って、噓を教え、騙し続けて戦争をやめようとしませんでした〟・・・戦後75年を経過した現在でも、核兵器の使用を仄めかし、自国民には虚偽の報道を流し続ける国家元首と取巻きらの厚顔ぶりに辟易し、嘆かわしき人間の愚かさを思い知らされる。 2022/04/28
nem-nem
4
これはあくまで Condensed Version 。毒が薄まっているものと思われる。でも読んでおきたかった。子どもに読ませるには残酷描写が多いという批判もあるようだが、これは漫画。現実はこんなものじゃなかっただろうと想像するのはたやすい。わたしが思うに、戦争とはすべての秩序や道徳がぶっ飛んだ世界。どんな人間も国家に強制的に従わされる世界。そんな時代でも、強くたくましく生きた少年と家族の物語が心を打つ。”the new war for survival" このことばが印象的だった。 2023/08/25
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