内容説明
『かんざし』から『戦艦』まで。自然の川の流れを利用した水車の伝統技術と古代からの金属加工技術が融合して生まれた伸銅業。明治時代の産業革命の一翼を担いものづくり産業の礎を築いたその歴史を数々の資料をもとに解き明かし日本の産業史に一石を投じる。
目次
伸銅業の歩み―銅加工業からの独立
第1章 伸銅技術の源流(幕政下の銅精錬と流通;真鍮吹のはじまり ほか)
第2章 水車伸銅の創始(京都の水車伸銅―白川・鞍馬・高野・宇治田原;大阪の水車伸銅―枚岡・北摂 ほか)
第3章 明治前期の銅業界と博覧会(三都の銅物問屋と組合;京阪・東京間の流通事情 ほか)
第4章 近代伸銅工場の誕生(初期の官公営工場―造幣局・伏見製作所;国内初の伸銅会社―大阪製銅 ほか)
第5章 伸銅業の成長期(明治後期の伸銅業―大阪・京都・埼玉・東京;伸線工場の経営分析―枚岡村向井工場を事例として ほか)
総括と展望