内容説明
トリウムを知っていますか?プルトニウムを燃やす原子力。核兵器にならず、核拡散も防ぐ。CO2も削減!「核なき世界」の実現と「核の平和利用」をつなぐ。それがトリウム―30年前、アニメの“ガンダム”に登場したのは、その「トリウム」のエネルギーだった。その驚くべき先見の明。
目次
第1章 平和の扉を開く鍵―トリウム
第2章 エネルギーの地産地消―公平な世の中に必要なもの
第3章 先見の明―ガンダムとトリウム原子力
第4章 トリウム原子力、世界の動き
第5章 メディアとトリウム
著者等紹介
亀井敬史[カメイタカシ]
財団法人国際高等研究所・招へい研究員。1970年大阪生まれ、京都暮らしのガンダム世代。1994年京都大学工学部原子核工学科卒業、1999年同大学院工学研究科博士課程認定退学、工学博士。1999年より天理大学非常勤講師、2002年よりローム株式会社、2006年より京都大学生存基盤科学研究ユニット助教、2010年より現職。地球温暖化対策など、持続可能な世界の実現に向けた包括的な研究活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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CYD
5
第一印象は「この本薄いなぁ」って思ってたけど読んでみると、内容が濃く大変分かりやすかったです。最初はトリウム原子力の説明の本かと思っていましたが、トリウムだけではなく今後のエネルギーについてや各国の原子力の取り組み、反核など題名通り、この本は平和のエネルギーについて言及している本なんだと思いました。以外だったのは世界の反原子力、反核の人たちはトリウム原子力を支持しているという事実。日本は諸外国にこれ以上遅れをとらないようエネルギーについて真剣に考えなければならない時期に来てしまっているじゃないだろうか…。2011/08/16
とらじゃ
3
分かりやすく、面白い内容だった。兵器として使えないという理由で あまり使われなかったトリウムだが、ウラン型原子力に代わるエネルギーとして もっと注目されていいのでは?脱原発ではなく、改原発を目指してはどうだろうか?2011/07/06
mft
1
II を先に読んでしまったのだがあんまり大したことが書いてなかったので、こちらにも期待していなかった。その期待は良い意味で裏切る充実度だった2016/11/19
ヘムレンしば
0
表紙にガンダムの絵が描かれていますがトリウム溶融塩炉開発を訴えている本です。震災前に書かれたので、あまりトリウム原発の安全性については書かれておらず、核兵器に利用されるプルトニウムを燃やす、核廃棄物を減らす、地産地消すればエネルギーをめぐる戦争も回避できるといった内容になっています。興味深かったのは2010年当時のトリウムを巡る各国の情勢。世界では自然エネルギーとトリウム原発がセットで重要視されていたのに、何故か日本では全く考慮されていないのです。今でも。地震にもかなり強いそうなのに、何故なのでしょう?2013/01/06
しょうたろう
0
ウランよりはリスクは無いけど、核のゴミも放射能も出る。私は天然ガスによる火力発電でいいと思います。2011/07/10