内容説明
自由化とは政府の関与がまったくなくなる状態と多くの人は考えているが、自由化後も政府の力はあなどれない。それを見極めずに規制緩和や民営化に浮かれていると、しっぺ返しを食うのは企業である。規制緩和と民営化の中で企業はどうすればチャンスをつかみリスクを回避できるのか。
目次
序章 規制緩和と民営化の矛盾とネオレギュレーションの登場
第1章 自由化の落とし穴―政府と企業の協定は限りなく変化する
第2章 規制緩和に乱高下するアメリカの航空産業
第3章 政権に翻弄された遠距離通信
第4章 電力、空港、水道の民営化と企業の悪戦苦闘―イギリスの自由化政策は何をもたらしたか
第5章 民営化後の企業を襲う経営力不足―報酬制度と雇用、社員のスキルアップ、財務、営業
第6章 新規参入企業にとってのチャンスとリスク
第7章 高速道路・電力供給事業への参入と刑務所・公立学校管理のアウトソーシング
第8章 政府の逆襲―独占民間企業を放逐した地方自治体の力
第9章 自由化後も自己増殖する政府の影響力
著者等紹介
エモンズ,ウィリス・M.[エモンズ,ウィリスM.][Emmons,Willis]
現在、ジョージタウン大学マクドナー・スクール・オブ・ビジネスの準教授として、企業戦略、公共政策、企業倫理を担当する。研究の中心テーマは、政府政策、産業力学、企業戦略、企業業績の相互作用。過去10年にわたり、ハーバード・ビジネス・スクールで教鞭を執り、ビジネス、政治、国際経済を担当した。また、エグゼクティブ養成プログラムで講師を務めるほか、多数の企業、政府機関で、ビジネス戦略と政府政策に関連する国内・国際問題のコンサルティングも行っている。これまでにフィールドリサーチを実施した国は、アルゼンチン、ドイツ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェイ、ロシア、ウクライナ、イギリス、アメリカ合衆国。『RAND Journal of Economics』『Review of Economics and Statistics』『Journal of Economic History』各誌に論文を発表するとともに、ハーバード・ビジネス・スクールのケーススタディとコンセプチュアル・ノートを30本以上執筆している。ハーバード大学にて、経営学博士号、M.B.A(優等)、学士号(政治)、Phi Beta Kappa(優等学生友愛会会員資格)を取得
大川修二[オオカワシュウジ]
1961年生まれ。翻訳家
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