内容説明
常に“北”の豊かさのために犠牲を強いられてきた“南”の民衆。未だに“北”の視点でしか語られない現代世界史。ラテンアメリカ在住12年、民衆と喜怒哀楽をともにした著者のルポとクリティカ!新しい世界史の読み方がここから始まる!月刊ラティーナの人気連載の単行本化。
目次
子ども労働の現実、世界の現実―「子どもに銃を持たせるな」に実効力はあるか?(世界)
ハバナのチェルノブイリの子どもたち―キューバ原発の建設中断のなかで(キューバ)
「解放の神学」派聖職者たちの信念―レシーフェのカマラ大司教の死について(ブラジル、エルサルバドル)
東ティモールの「独立」―大航海時代に遡って(東ティモール、インドネシア、ポルトガル)
トウモロコシの大地から―先住民社会を侵す遺伝子組換え穀物(グアテマラ、メキシコ)
デジタル・ディヴァイド―二一世紀の「階級闘争」(世界)
ブラジル「発見」五〇〇周年―ポルトガルの栄光、先住民の屈辱(ブラジル、ポルトガル)
「不敗神話」の崩壊―メキシコ大統領選挙(メキシコ)
パナマ運河の返還から―星条旗が消えた光景(パナマ)
ドル化という経済政策―民族のプライドを捨てても…(エクアドル)〔ほか〕
著者等紹介
上野清士[ウエノキヨシ]
埼玉県川口市生まれ。1ダース以上の職歴を経て78年某政党本部に入局、89年中央機関紙社会部デスクを最後に退職。83年と87年にソ連邦末期のロシア、コーカサス諸国を取材、モスクワ在住の通信社とアジア総局を通じて雇用の内定を受け月収が3分の1になることも厭わず内部から取材できると意気込むも、本体が崩壊し、紛争下の中米へ。91年、グアテマラに居を移し結婚、中米・カリブ諸国をカメラとペンで取材。96年メキシコ市に転居。昨年暮れ12年ぶりに帰国。帰国後、蕨市にて再活動開始
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