内容説明
巨大な洞窟に住むミャオ族、虎に扮して踊るトゥ族、タクラマカン砂漠の奥地に住むケリア人、キリスト教を信仰するチベット族。写真家、栗田哲男が知られざる中国辺境の民族文化を訪ねて中国の最奥部へ。
目次
中国のハワイ
聖なる地の洞窟村
シャンバラの犬
回鶻の末裔
天空の塩田
踊る虎
タクラマカン砂漠のへそ
珈琲の都
チベット、十字架に祈る
著者等紹介
栗田哲男[クリタテツオ]
辺境写真家。1971年愛知県生まれ。経営学修士。香港へ交換留学したのちに、独学で中国語を習得。日本の上場企業の海外駐在員を現地法人社長として長く務めた後、フリーランスの写真家に。伝統的な暮らしを営む人々を文化人類学的な側面から捉えることを得意とする。国内外で数多くの賞を受賞すると共に、キヤノンギャラリーなどで個展を開催。また、大学やイベントにおける講義・講演ならびにテレビ出演なども行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
35
いつもTwitterで楽しませてもらっている栗田さんの本です。もっと写真があったらよかったな~と思いましたが、文章も素敵です。表紙の「踊る虎」という伝統行事も面白かったですが、桃源郷のような洞窟の村やタクラマカン砂漠のへそなど、もうワクワクする旅ばかり。旅先で出会うあたたかい人たち。面白い食べ物。不思議な慣習。ああ、旅に出会対!2023/04/03
ののまる
3
ほんと、この世界は自分が思っている以上に、もっともっと多様だ。2023/12/24
faqa
0
写真の遠景と至近距離のバランス、文章中の写真や文化に関する説明と旅行記的な部分のバランス、文と写真のバランスの全てが見事です。説明も深すぎず浅すぎず「この本を読むような人には一からの説明は要らないし自身が調べただけの細かい能書きも載せ過ぎない」のも徹底されているし、Xでも披露されている知性と温かさが伝わって来ます。後書きの「コミュニケーションの結果に写真が有るのが理想」という一文で俺が写真が下手な理由が分かりました。俺が写真を撮るときは被写体が何であれ観察になっていて会話では無かったのです。 2025/01/29