内容説明
北米に消えた兄嫁夫婦を探究する旅に出た弟。そこには慰安婦からゆきさんたちの悲惨な運命があった。時代に翻弄され、藻屑と消えた女性たちの魂と叫びを救い上げようとした兄嫁「おりん」の旅には、慙愧な終わりが待っていた。日本を捨て外地の移民となった人たちの克明な調査と取材によって、この物語は実現した。
目次
第1部 出合い(初聖体の魔神;問われたヒトツメ;ハットピン十字軍 ほか)
第2部 背の絵(便りふたたび;二人が見たヨコハマ・ハウス;塔花の野 ほか)
第3部 波路の果てに(再び、おりんを追う旅;ビクトリアで捜せたものは;箕奪者は誰 ほか)
著者等紹介
山田盟子[ヤマダメイコ]
1926年、宮城県生まれ。主な著書「セレベスの挽歌」「霧の檻」「涅色の葦」「慰安婦たちの太平洋戦争」上・中・下各巻(光人社)「占領軍慰安婦」(光人社)「従軍慰安婦」(講談社)「娘子軍哀史」「幻影の碑」(光人社)「ニッポン国策慰安婦戦後版」「ウサギたちが渡った断魂橋(どわんほんちゃお)」(新日本出版社)「歴史に消えた女たちの黙示録」(光人社)「ふるさと文学館―鬼女」など
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