内容説明
山の荒廃の元凶は、ゼネコンによる開発だけじゃない。オーバーユースに悩む山、踏み荒らしで標高が低くなってしまった山、木製階段を歩かされる山、そして、皇族山行のたびに不要な「整備」をされ、自然破壊される山…日本の名山は、やがて「単なる突起」と化してしまうのだろうか?羅臼岳、斜里岳、大朝日岳、平ヶ岳、至仏山、赤城山、大菩薩嶺、天城山、大山、久住山、宮之浦岳、武甲山(番外)ほか収録。
目次
第1部 新・傷だらけの百名山(日本の山を「日本の恥部」にしないために―個人でできること、なすべきこと;整備もトイレ運びもお断り―対照的な羅臼岳と斜里岳(北海道)
林道と団体が壊す東北の大自然―二泊三日の大朝日岳縦走(山形県)
「皇太子ご一行様」の自然破壊山行―アンチナチュラル・ルートの平ヶ岳(新潟県) ほか)
第2部 ニッポン・ブナ山紀行(地図なき山のブナの声―守られた「巻ノ沢山」と山麓の生活(山形県)
広葉樹の山に迫る黒い帯―笑顔で守る博士山のブナとイヌワシ(福島県)
ゼネコンの森のかわいそうなブナたち―三頭山を追いつめる「都民の森」(東京都)
元気はいつまで?雪の中のブナたち―瀕死の西丹沢、ふんばる大室山(神奈川県) ほか)