内容説明
活字をめぐる旅とは、つまるところ、愛すべき奇妙人の足跡をたどる旅でもありました…。ここでとりあげた人物は、昭和初期の印刷・出版・活字界にあった人物を中心に、一一人の奇妙人たちでした。そのうち外国人がふたりいます。本書では、わが国の活字版印刷術の開祖としての本木昌造一元神話が、どのように形成されてきたのか、また官製の国民運動「変体活字廃棄運動」がのこした、おおきな傷跡もみてきました。そして活字の周辺に官僚の手がのびて、巧妙に統一や規格がささやかれるとき、活字にとっては、かならずしもしあわせな時代とはいえないことをまなびました。
目次
1 変体活字廃棄運動と志茂太郎
2 津田伊三郎と宋朝体・正楷書体活字の移入
3 神を創った活字研究者・三谷幸吉
4 最末期のパンチカッター・安藤末松
5 嘉瑞工房三代記
6 マーダシュタイク父子とボドニ、そして明朝体
7 石原忍のあたらしい文字の会
8 それでも活字はのこった森川龍文堂と森川健市



