内容説明
本書は、日並皇子の殯宮歌に関して、訓釈上の問題点を詳察、その神話的素材について、この歌にうたわれている天地配分神話が現存する記紀・祝詞中にみえないこと、新羅の始祖伝説に類似のものが存在することを指摘する。
目次
1 神と神との間―柿本人麻呂の登場(天皇の称号と国風謚号;大君は神にしませば;天武・持統朝の修史事業;天武朝の人麻呂)
2 日並皇子挽歌覚え書
3 日並皇子挽歌覚え書拾遺〈1〉―神分は神議か(日並皇子挽歌;ハカリ・ワカチの根拠;古字書の面より;神分が神議になる過程;史料の面より;記紀・祝詞の神話より)
4 日並皇子挽歌覚え書 拾遺〈2〉―映像重層説の周辺