内容説明
東亜同文書院は1901年に創立された。日好友好提携の人材養成を目的とし、アジアの国際都市上海に置かれた東亜同文書院(のちに大学)は、学問の自由を尊ぶ学風のもと、中国・アジア重視の国際人を養成した。大陸に憧れ中国の人々との友誼を願う学徒たちが、日本全国からこの学園に集い学び、日中関係に貢献する多くの人材が巣立っていった。しかし、日中戦争という苦難の時代に巻き込まれ、敗戦とともに、東亜同文書院は半世紀の歴史に幕を閉じた。「幻の名門校」と言われて久しく、愛知大学の生みの親でもあった東亜同文書院大学、その足跡を学徒出陣世代のOBが語る。
目次
私と中国―若き日の思い出
幻の学舎―東亜同文書院
敗戦前後の学長―本間喜一の人と足跡
東亜同文書院創立者―近衛篤麿の人と思想