感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こきよ
32
タランティーノ初期の作品(フォールームスまで)の関係者へのインタビューや裏話が丹念に取材されており、彼の作品のファンは一読の価値ありでしょう。独特の存在感で、バイオレンスでシニカルな作品を、世に発表し続ける彼のバイタリティには脱帽ですね。
Bo-he-mian
10
ああ、懐かしいなぁ・・・(笑)。タランティーノは確かに、'90年代という時代の寵児だったのだ。この本はそのままジブンの'90年代への想いにシンクロする。それはオタク世代の映画監督たちが辿った青春、その栄光や挫折についての物語でもある。タラはそういう意味ではオタクによるアメリカン・ドリームの体現者だった訳だが、彼の栄光の陰には、陽の目を見ることがなかった無数の、夢と希望に燃えていた若者たちの、報われる事のない凄春があったことも忘れてはならない。2018/01/08
fritzng4
4
1995年出版だからまだタランティーノが長編を二本しか撮ってない時期。なのにその生い立ちからビデオ・アーカイヴズ時代から脚本家デビューとレザボア&パルプ旋風まで、熱のある筆致で書かれていて本当に90年代はタランティーノの時代だったのだと感じる。勿論ノリにノッてるのはミラマックスも同じで、ハーヴェイ・ワインスタインが所々に登場して悦に入ったような語りをしている。結局何であそこまで『ナチュラル・ボーン・キラーズ』を忌み嫌ったのかは最後までよくわからずじまい。2023/07/17
daiyuuki
1
シングルマザーに育てられ、自主独立の精神を叩き込まれ、幼い頃から脚本や演技に興味を持ち、ビデオレンタルの店員として働きながら、映画作りを学び独自のスタイルを作り上げ、映画のスタイルを変えたタランティーノの知られざる一面や映画の秘密特にユニークなセリフやストーリー展開の元ネタや影響を受けた映画についてが、よく描かれていて良かったです。 2011/08/16