芳年―狂懐の神々

芳年―狂懐の神々

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  • サイズ A4判/ページ数 185p/高さ 29X22cm
  • 商品コード 9784947546395
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C0070

内容説明

19世紀に生き狂死した最後の浮世絵師・芳年の軌跡をたどり、20世紀末の現代にとって芳年とは何かを問う。芳年の絵にみるエロチシズム、狂気、残酷性、霊的なものなどを各ジャンルから探り、人間の文化の本質に迫る。美術界の鬼才・横尾忠則の編集・装幀と、日本有数の浮世絵コレクター・中右瑛の資料・編集協力、かつ、豪華執筆陣、豊富な挿図によるユニークな世紀末芸術文化論。

目次

芳年の世界(世紀末と芳年的なもの;浮世絵の最期の場面―芳年のエロスとタナトス;芳年の時代性と反時代性)
芳年的なもの(死んだ大きな鼠;骨まで愛してみよう;幸福の裂け目;血みどろの真如の月;血の陥穽;芳年の実像)
狂気の様相(文学にみる狂気―狂気・乱心・あっけらかん;言葉と狂気―基本語にみる正常と異常;童話にみる狂気―賢治童話の場合;映画にみる狂気―過激で神聖なる精神宇宙;写真にみる狂気―物狂いの系譜;演劇にみる狂気―ヒトに憑く異形の「気」;現代美術と狂気―時代の狂気を超えるもの)
狂気を超えるもの(文化と狂気―その後;宇宙的霊性との出会い;芸術と霊的なもの;宇宙と狂気と愛;芳年美学にひかれて―浮世絵挽歌をかなでる狂気絵師;美術における狂気の系譜)
「月の絵師」芳年―あとがきに代えて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおた

9
芳年の画集と思って買った学生時代、まさかエラスムスやらSF映画のポスターやらが載ってるメディア論集だとは思わなかったけど、雑多さが今の本にはないおもしろさがあるかも。芳年の個々の浮世絵について解説がほとんどないので、そういうのは近年の印刷がきれいな本に任せて、天沢退二郞や赤江瀑など昭和の終わりに書かれた美術論を期待して読むのが吉。学生時代から処分せずに残ってる数少ない本の一つ(あとは『ナボコフのロシア文学講義』とか)。2018/09/08

AZUKI

1
好きな作家さんが載っていて嬉しかった。芳年さんの絵は迫力があって凄い。私は芳年さんの猫の浮世絵が好きですが、この本は血みどろ絵が満載でした。三島由紀夫さんの「不道徳教育講座」の表紙ってこんなんだったんですね。(本人の写真!)復刻して欲しいものです。2013/11/15

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