内容説明
おおきなむぎのほみつけたよ。みをおとしてこなにしておいしいピロシキやくのはだあれ。ラチョーフが描いた数々の名作。ウクライナ民話集。
著者等紹介
ラチョーフ,エヴゲーニイ[ラチョーフ,エヴゲーニイ][Rachev,Evgenii M.]
1906~1997。シベリア生まれ。幼いころから自然に親しみ、後に動物画家となる。クバン美術学校、キエフ美術学校などに学ぶが、写実を拒否する当時の教育への不満から退学。動物昔話のもつ寓話的表現にルバーシカやサラファンなどを動物に着せることを思いつく。昔話、寓話などの挿絵を数多く手がけ、日本でも『てぶくろ』(福音館書店)等の挿絵で知られる。ソ連時代に当時最高の称号「人民芸術家」を与えられた
田中潔[タナカキヨシ]
1962~。モスクワ生まれ。神戸大学大学院を経てモスクワ教育大学に学ぶ。イルクーツク国民経済大学で2年間日本語教師をした後、関西・北陸の大学でロシア語非常勤講師を勤める
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感想・レビュー
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♪みどりpiyopiyo♪
36
ウクライナの民話シリーズ2冊め。民話らしい民話が沢山詰まっていてたのしいです。■人と動物が言葉を変わし、時に親しく、時に騙し合う様は、日本の昔話とも通じます。日本の昔話では、きつねと たぬきが常連さんですが、ウクライナでは、きつねとおおかみ、熊、猪、子羊などがよく出てくる様です。あとは犬と猫。■『麦の穂』『長ぐつを買いに』『おおかみの歌』『おおかみと子羊』の四話掲載。 ( ' ᵕ ' ) (1978年。日本版 2004年、ネット武蔵野)2017/06/02
千加
17
「麦の穂」では、おんどりは温厚で働き者、こねずみ二匹は怠け者で悪気なく愛らしい。おんどりは話の最後で作ったピロシキをネズミに食べさせてあげない。怠け者にはご馳走しませんというお話でした。寓話に考えさせられる、そのようにつくられているんですね。動物たちの衣服(ルバーシカやサラファンというらしい)も民族性があり、愛らしいんです。同じシリーズの違う本で「てぶくろ」をみたくて楽しみ。 2022/06/25
おはなし会 芽ぶっく
14
ウクライナ民話 『てぶくろ』が新しくなって?で気づきました。借りたのはシリーズの2。1も借りなくては!4話のおはなし。『 麦の穂 / 長ぐつを買いに / おおかみの歌 / おおかみと子羊 』 おおかみの歌のおじいさん、なんでも渡しちゃダメでしょ(笑)2022/04/25
mntmt
10
どうぶつ達が着ている服がかわいい。2022/03/21
はる
7
ウクライナ民話。ステップと森とそこに住む動物達が写実的に描かれ、少ない色をきれいに着こなし、きっと色彩感覚に優れた民族なんだろうな、それだけで豊かな気持ちになれる。お話は働かざる者食うべからずだったり、脅しや詐欺は必ず裁かれる。мамаもっとおねだりする子供の顔が浮かぶ。2023/01/08