内容説明
王妃ネフェルタリはクレオパトラと共に、古代エジプト三大美人のひとりです。ルクソールにある「王家の谷、王妃の谷」のなかで、今日最大の観光ポイントである「王妃ネフェルタリの墓」は、数年前にようやく公開されたものの、今も見学には人数にも時間にも制限があります。本書では、貴重な資料と美しいカラー写真で内部の様子を詳しく紹介しています。現地に行った方も行かなかった方も、日本にいながらにしてこの見事な「王妃ネフェルタリの墓」をお楽しみいただけます。
目次
ネフェルタリ:光り輝く王妃
王妃の谷
永遠のいのちを求めて:エジプト王家の墓
だれが墓を造ったのか
王妃ネフェルタリの埋葬のあとに
墓の復活とくりかえし襲う危険
死者の王と神々の家族
神々に囲まれて:「永遠の家」を歩いて行く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
247
ネフェルタリは、第19王朝時代の第3代ファラオ、ラムセス2世の最初の王妃。神后の称号で呼ばれた。紀元前1255年頃に死去したようだ。このネフェルタリの墓は1904年にエルネスト・スキャパレッリによって発見され、1986-1992年にゲッティ保存研究所とJ・ポール・ゲッティ博物館のスタッフ等によって、徹底的な修復が試みられた。その結果を示したのが本書。残されていた壁画の美しさと、それが持つ歴史的、美術史的意義は実に大きい。オシリス、ラー、マアト女神などの神々、牛をはじめとした動物、そして「死者の書」。2025/08/14
いくら丼
5
有名とは知らなかったものの、いざ写真を見ればなるほどこれは……!(キラキラ) まさに仔細なガイドツアーの趣!ヽ(=´▽`=)ノ 前半は正直読みにくく、「いきなり誤殖」、「専門用語使ったり使わなかったり」、「なんか翻訳雑では?」と。しかし発見からの保存の取り組みは興味深い! 日本製の和紙も大活躍。そして本番は後半。入り口から順に壁画を丁寧に解説してくれて、キーになるヒエログリフやモチーフが理解できる! 「これが欲しかった……!」という感じでした! 途中戻って確認を挟んで、一気に中身が掴めた感覚は感動でした!2022/01/12