最新内分泌代謝学ハンドブック

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出版社内容情報

《内容》　内分泌代謝学に限らず，一般的に教科書はその性格上包括的にならざるをえないので，どこが実際のポイントなのか，判断しにくい．本書は，筆者が1995年より研修医の目標を提示することを主な目的としてまとめていた小冊子「内分泌・代謝HANDBOOK」を大幅に加筆訂正したものである。医学生や若い医師には当初の目的通り，基本的な目標を確認するという目的で，専門家の方には知識の再確認のためにあるいは後輩医師に対する回診などでの指導のtemplateとして使って頂けると思う．
筆者が在米中ハーバード大学Brigham &Women's HospitalでのRD Utiger，GH Williams，CR Kahn各教授らの内分泌回診や内分泌カンファレンスなどに参加した際に感じたことは，日本ではあまり行われることの少ない質疑応答の形で繰り返し問われるうちに，重要な鑑別診断などが自然に頭に入るようになっていることであった．本書ではそういった一問一答を意識した簡潔な記述にしている．第2の目的として，従来の教科書にはあまり記載がないが，実際に必要な知識を提供することを試みた．第3の目的として，その一助となるように「最近の話題」という項を設けた．
内分泌代謝学は，古典的内分泌学から全身を対象とする統合的な学問へと変貌し，ますます学際的性格を強めている．そのため1つの事実が各分野にまたがることも多く，1つの項目のみに記すのは困難である．そのような事情をふまえ各項目間の関連が分かるように，関連がある場合には他の項目を参照という記載をできるだけ多く付けた．また索引も，目次で明らかなものは省略し，とくに複数の項目に渡っているキーワードを中心としたものにして，項目間の関連が分かるようなものにした．
本書は自己完結を目指したいわゆるマニュアル本ではなく　　　　

《目次》
第1章　総論
1．内分泌とは
2．内分泌疾患を見逃さないために
3．内分泌疾患の分類
4．内分泌検査値の読み方
5．内分泌負荷試験
第2章　各論
1．内分泌編（視床下部・下垂体／甲状腺／副甲状腺／副腎／性腺）
2．代謝編（糖尿病／高脂血症）
3．その他（肥満／尿路結石症／複数の内分泌腺を侵す疾患など）
第3章　最近の話題
1．ホルモン遺伝子の制御機構，受容体の構造，細胞内機構，分泌機構など
2．学際的な領域の発展：古典的内分泌代謝学から新しい内分泌代謝学へ
3．PPARsをめぐる新しい展開
4．レプチンや肥満をめぐる新しい展開
5．内分泌臓器としての脂肪：“adiposcience”
6．糖尿病をめぐる最近の話題
7．その他
内分泌代謝学における雑誌の読み方

第１章　総論（内分泌とは；内分泌疾患を見逃さないために；内分泌疾患の分類；内分泌検査値の読み方；内分泌負荷試験）
第２章　各論（内分泌編；代謝編；その他）
第３章　最近の話題（ホルモン遺伝子の制御機構、受容体の構造、細胞内機構、分泌機構など；学際的な領域の発展：古典的内分泌代謝学から新しい内分泌代謝学へ；ＰＰＡＲｓをめぐる新しい展開；レプチンや肥満をめぐる新しい展開；内分泌臓器としての脂肪：“ａｄｉｐｏｓｃｉｅｎｃｅ”；糖尿病をめぐる最近の話題）
内分泌代謝学における雑誌の読み方

著者等紹介

越山裕行［コシヤマヒロユキ］
１９８２年京都大学医学部卒業。１９８３年（財）倉敷中央病院内科。１９８５年京都大学大学院医学研究科入学。第二内科井村裕夫教授のもとで神経内分泌学の研究。１９８９年医学博士号取得。米国ハーバード大学医学部及び公衆衛生学部教授。Ｔａｓｈｊｉａｎ教授のもとで客員科学者として下垂体細胞内情報伝達機構の研究。同時にＢｒｉｇｈａｍ＆Ｗｏｍｅｎ’ｓ　Ｈｏｓｐｉｔａｌの内分泌グループ（Ｕｔｉｇｅｒ教授、Ｗｉｌｌｉａｍｓ教授、Ｋａｈｎ教授ら）のもとで臨床内分泌代謝学の短期研修。１９９１年京都市立病院内分泌内科医長。１９９４年京都大学医学部非常勤講師。兵庫県立尼崎病院内分泌代謝科主任医長。現在に至る。日本内分泌学会内分泌・代謝（内科）専門医、日本内科学会指導医、（外国人医師）臨床修練指導医、日本内分泌学会代議員、米国内分泌学会会員、ＦＡＳＥＢ会員、国際神経内分泌学会会員、日本病態栄養学会評議員、日本糖尿病学会会員
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