ノーモア立川明日香―養護施設で育ち、政治家辞職までの全真相

小川 善照【編著】

三空出版（2013/10発売）

• サイズ B6判／ページ数 237p／高さ 19cm
• 商品コード 9784944063598
• NDC分類 318.234
• Cコード C0095

内容説明

「私のような子どもをこれ以上増やしたくない」元・美人すぎる市議の壮絶すぎる半生。

目次

第１章　出馬決意
第２章　選挙運動
第３章　市議当選
第４章　釈明会見
第５章　市議辞職

著者等紹介

小川善照［オガワヨシアキ］
ノンフィクション作家。１９６９年、佐賀県鳥栖市生まれ。東洋大学大学院卒（社会学専攻）。在学中よりフリーライターとして活躍、１９９７年からは週刊ポスト記者として事件取材を担当。２００９年『我思うゆえに我あり　死刑囚・山地悠紀夫の二度の殺人』で小学館ノンフィクション大賞・優秀賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[古古古古古米そっくりおじさん・寺]

2012年、居住の実態が無い為に当選無効となって話題になった元埼玉県新座市「美人過ぎる市議」立川明日香のドキュメンタリー。小谷野敦がこの本を褒めていたので読んだのだが、凄い本である。グラビア付きなのだが、ヌードまで披露している。著者のノンフィクションも圧巻だが、写真を撮影したカメラマン・インベカヲリ★によるインタビューがまた圧倒的である。児童養護施設で18まで育った立川による施設と出身者の実態。どうにかならんか。立川のキャラクターも含め、読んで決して損の無い一冊である。福祉に関心ある人は是非。

2015/05/27

[澤水月]

色物に見え重い。山地悠紀夫本の小川氏新刊。美人過ぎる市議だが居住実態がなくトイレは？「流しません！」など珍妙な問答で騒がれた彼女。自身が18年過ごした児童養護施設の過酷実態、里親制度を周知したいという強い思いには本書かなり寄与、ベビーベッドに固定された哺乳瓶から乳児が自ら飲む環境とは衝撃。小川氏と写真家が政治／成育歴聞き取るが…一筋縄ではいかぬ彼女に関係者翻弄されまくり驚愕展開。絶対謝罪しない、社会に負けたくない！…でも告知は有吉反省会。ジェットコースターノンフィクションという新たな地平、一読の価値あり。

2013/10/08

[リノン]

サブタイトル“養護施設で育ち、政治家辞職までの全真相”を見て、興味本位で手に取った本。「美人すぎる市議で、当選後居住実態がなく当選無効に」ここまでがテレビで知った情報でした。生後すぐに乳児院に、3歳から児童養護施設に移り18歳まで生活。退所後は祖母と暮らすもすぐに一人暮らしをし、短大に通い、アメリカで1年留学、結婚、出産、就職、タレント、27歳で新座市議会議員、離婚と目まぐるしい人生。児童養護施設を経験した方の話を実際に目にするのは初めてで、衝撃的です。この過去は彼女の人生に多大な影響があると思いました。

2014/02/01

[JunTHR]

なんだこれー！めっちゃヘンテコな本だ！！しかし、めちゃくちゃ面白くて一気読み。新座市の市議に当選後、居住実態がなかったことが判明し、当選取消になった「美しすぎる市議」立川明日香。その立候補〜当選〜取消を追った小川善照によるルポは冷静なツッコミを入れつつもしっかりとした取材が行われていて、グラビアを撮影したインベカヲリによる「立川明日香論」的なインタビューと撮影の顛末記は、乳児院・養護施設で育ち相当にヘビーな人生を歩んだ彼女の性格にも鋭く切り込む。かなりのポンコツである立川明日香がとにかく驚異的だった。

2013/10/12

[at]

勿体無い人だなと思った。頭も悪くなく、社会に発信するメッセージも持っているのに色々なところで詰めが甘くてうまくいかない。最後には放射能を恐れて自主避難生活。「ノーモア立川明日香」というタイトルに込めた意味は本人と著者とで異なるが、そういう感慨を抱かせる人生であることには間違いない。

2014/02/06