内容説明
現代のなかで近代は、その思想の思想性を喪失しようとしている。先人たちの思索と情熱、苦悩と格闘の原野へ、みずからの問いをもって出かけてみよう。予想もしなかった精神の未踏の沃野が開示されるにちがいない。本書は、その思想探検の地図と磁針となることを願って書かれたものである。
目次
序章 “つくられたもの”から“つくる人”へ
第1編 近代への出発(人類の青春;信仰の転回)
第2編 市民の自立(人権の根拠;自由と理性;理性と現実)
第3編 市民の分裂(国家と自由;理想の実現;危機と解体)
第4編 われわれの時代(個と共同体の重層;権力と思想の地平)