感想・レビュー
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なる
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詩の朗読会に遊びに行ったときに知り合ったご本人から頂いた詩集。タイトルの通り1988-2002年に作られた詩を編んでいる。句読点が一切なく7ページ綴られる「つり皮が一本取れていた」のような異色の作品や、牧歌的に日常を丁寧に切り取る「冬へ向かう空」など、詩を愛しているのが伝わってくる作風で、そのまま朗読もできそう。中でも病床の母親とのことを綴った「窓の西空」は、正直いって涙を禁じえない。あれから会えていませんがお元気に活動しているだろうか。世に埋もれさせておくにはもったいない人だと思う。2020/08/17