内容説明
名前の魔法が支配する世界。名前を持たない妖魔使いと、一つの名前をその記憶とともに受け継いできた巫女がいた。巫女は、すべての生命の母にして守護者なる生命の女神に仕えていた。妖魔使いは、妖魔、つまり女神のことわりにまつろわぬものを使役する。本来なら出会うはずのない二人を出会わせたのは、長虫―ただ巨大な身体を前進させることしか考えない幻獣―だった。それぞれの思惑を胸に、二人は長虫を追って旅立った。
名前の魔法が支配する世界。名前を持たない妖魔使いと、一つの名前をその記憶とともに受け継いできた巫女がいた。巫女は、すべての生命の母にして守護者なる生命の女神に仕えていた。妖魔使いは、妖魔、つまり女神のことわりにまつろわぬものを使役する。本来なら出会うはずのない二人を出会わせたのは、長虫―ただ巨大な身体を前進させることしか考えない幻獣―だった。それぞれの思惑を胸に、二人は長虫を追って旅立った。