感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zoe
15
2002年。大学で生まれた最先端技術が埋もれていた日本。研究が評価されず、海外流出する日本人研究者。技術を利用しやすいようマーケティングし、特許を取り、ライセンスを組む。日本でもTLOが生まれた。一部が金を産む鳥に育ち、採算が合えば幸い。かなりリスクの高さベンチャーである。大事な事は、TLO稼業自体で採算が合うこと。この頃は、銀行は融資せず、ベンチャーキャピタルもなく、萌芽的な研究は腐れていったかもしれない。20年経ち、環境は随分と変化している。ファンドも増えている。2024/06/17
hayataka
2
2002年に書かれた本。古い内容なんだろうけど、20年後の今でもここで書かれているような課題感を議論されている気がします。TLOの実績、ライセンス・アソシエイトに人材は集まっているのか、大学の研究力低下を食い止めることができるのか、興味が尽きない。産学連携(技術移転、共同研究、ベンチャー)による科学技術の進展と実装に、自分も関わりたいと思った一冊でした。2022/06/05
惣次郎
0
ニールス・ライマース、中村修二、山本貴史の活動の紹介を通じて技術移転の歴史を紹介し、日本がこれから進むべき道を示したドキュメンタリー。古い本ですが、技術移転の入門書として今でも読む価値があります。著者の一人が東大産学協創推進本部の幹部ということもあり、やや手前味噌の印象が拭えません。しかし、アメリカに数十年の差をつけられながらも必死に追いつこうとしているのも事実です。再生医療を中心に産学連携はこれからどんどん盛り上がっていくことでしょう。2019/04/21
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