内容説明
カウンセリングという相談現場に身を置きながらいつも実感するのは、人にとって大切なものは、財産や学歴・学力・名誉ではなく、孤立しない人間関係のスキルを獲得しているかどうかということである。つらく、悲しく、心細い時、いや嬉しい時でも、みんな衣・食・住、境遇も違うけれど「一緒なんだ」と気負うことなく呟ける営みである。そしてそれは合理化された人間関係の中では育たない。手間暇かけた日常の何気ないやり取り、双方向のコミュニケーションの中でしか培われないのだ。本書はその願いの中で感じたことを、講演での参加者とのやり取りの中から、思いつくままに著わしたものである。だから、たぶんライブ感覚でお読みいただけると思っている。カウンセリングのコミュニケーションスキルを鍬や鋤に置きかえて、心の田んぼを耕し“豊年満作”を一緒に“粋”に祝い合いたいものだ。
目次
還る家
自分と向き合うこと
はじめの一歩
弱音を吐くということ
懐くコミュニケーション
言葉にならない
傷つける言葉
「ルルルル」
人は変わりうる
肯定感〔ほか〕
感想・レビュー
-
- 和書
- 脊椎動物デザインの進化