内容説明
日本語文法が世界の敷居を踏み越えるべく、日・仏二言語間の文法の非対称に焦点を当て、哲学・言語論における、前進を阻害する認識論的障害を検証し、飽くことなく先行理論及び同時代の理論との対話を試み、負の遺産に鋭い批判を加えつつも一貫して正の遺産へと転化させる努力を続けて、世界の言語理論へ寄与する通道を開く、パリ在住の著者の渾身の文法・言語理論。そして、格助辞システムのエッセンスがここに描かれる!
目次
1章 日・仏二言語間の非対称性を通して見られた日本語文法
2章 言文一致体成立「以後」の日本語の時間表現
3章 布置の変容後の「ている」の位置
4章 空間表現(1)「場所・格助辞・動詞」システム
5章 空間表現(2)「格助辞システム」の普遍性
6章 佐久間鼎の「切断」あるいは文法論の定礎
7章 「格」作業と「結び」作業の恊働
8章 「他者」としての日本文法の行方
付録 越境する三上章と金谷文法
著者等紹介
浅利誠[アサリマコト]
1948年青森市生まれ。ボルドー・モンテーニュ大学名誉教授。早稲田大学第二文学部(西洋文化)卒業。早稲田大学哲学科修士課程修了。新ソルボンヌ大学フランス文学科博士課程修了(第三課程博士)。(仏)国立東洋言語・文化研究院日本学科講師・准教授(1984‐2008年)。ボルドー・モンテーニュ大学言語・文化学部教授(2008‐2014年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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