内容説明
本書では、大ロシアの統一過程を第二章から第五章で叙述する。第六章から第八章までの三章では、西ロシアにおける政治機構と社会機構、西ロシアの支配をめぐるモスクワとポーランドの葛藤、16世紀におけるウクライナ・カザークの勃興、1596年の教会合同を扱った。
目次
序章 15世紀なかばのロシア
第1章 イワン三世の「ビザンツ」との結婚
第2章 ノヴゴロド
第3章 イワン三世の対外政策
第4章 イワン三世の国内政策
第5章 ヴァシーリイ三世の治世
第6章 16世紀の西ロシア
第7章 リトアニアの衰退とウクライナ・カザークの勃興
第8章 ブレストの教会合同
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
人生ゴルディアス
5
15世紀から16世紀のロシアの歴史。原著が1960年とやや古め。モスクワ、キエフ、リトアニア、ポーランドはともかく、カザン汗、クリミア汗、金帳汗について細かく書いてあってようやくタタールとの関連が理解できた気がする。地図もものすごく助かります! ノブゴロドの記述もありがたい。皆大好きイワン雷帝はあんまり出てこないが、先にイワン雷帝の本を読んだときに出てきた士族について、成立の過程があったのもよい。政治史、政治的宗教史に終始しているので、それがちょっと不満かな…。2017/09/23
Toska
4
亡命史家による15〜16世紀ロシア史(モスクワ大公国の完成期)の古典的名著。イヴァン3世をはじめ、日本では馴染みの薄い人物の活躍が活き活きと描かれる。モスクワ、リトアニア/ポーランド、タタールといった個性的なプレイヤーが広大な東ヨーロッパの地で激突する様は恐ろしくダイナミック。国境線は動くのが当たり前な歴史で、日本人が「北方四島は固有の領土…」云々と訴えても、正直ピンとこないだろうなという気はする。2022/03/23
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