内容説明
流転する涙のレトリックとそのコミュニケーションの論理を活写。こころとからだの間が語る近代性の深淵。ミシュレ、コルバンに続く感性の歴史学の話題作。
目次
第1部 涙への嗜好、感情の交換(読書で流す涙;涙の交換とその規則;感動の良い慣用;劇場での涙;大革命下に涙を流す〈一七八九‐一七九四年〉)
第2部 恥らいから乾きまで(新しい感受性のために;苦しみのひそやかな魅力;風俗研究)
第3部 嗚咽の発作、感情の危機(感情の病;不安をそそる異常さ;大衆小説に見る涙;感動の社会的・政治的規範;メロドラムの不運)