内容説明
カヴァは、南太平洋の島々で精神と気分を変化させるコショウ科の植物名であり、根から作られる辛い味覚の飲み物の名前です。根茎から得られる薬効成分は、すでに欧州の製薬会社で活用され、カヴァの飲みはじめには精神が高揚し、次に鎮静することから、不安・うつ病・不眠という現代病の緩和や、その強い利尿作用から泌尿器系の疾患に用いられています。アルコールと似た作用があるものの、精神的な安定感を高め、副作用のないこの植物―カヴァは『未来の植物』として最も価値のある自然薬のひとつであり、人類への大きな贈り物です。この植物を広めることは、自然薬の恩恵を産地の人びとと分かち合うことを意味する、と著者は記しています。本書は、良質の成熟したカヴァを求めて、起源の地といわれるオセアニアのバヌアツへ旅立った著者の旅行記録でもあります。
目次
暖かな六月の夜
ハワイアン・コネクション
楽園の平和な植物
バヌアツの引力
荷造りの秘訣
ボディー・サーフィン
エラコール島
ビラにて
サント島のカヴァ
カヴァの製法〔ほか〕