内容説明
その死刑廃止論に、説得力はありますか?日本の死刑制度論の最高レベルの筆陣による到達点。いま、死刑を論じるうえでの必読の書。
目次
第1章 巻頭言
第2章 死刑制度の存廃をめぐって―議論の質を高めるために
第3章 刑罰の正当化根拠と死刑
第4章 死刑執行と自由権規約6条4項の保障
第5章 エビデンスに基づく死刑制度論の模索
第6章 死刑制度論における世論の意義
第7章 再審請求中の死刑執行と再審請求手続
第8章 死刑の認定・量刑に必要な適正手続とは何か
著者等紹介
大谷實[オオヤミノル]
同志社大学名誉教授
井田良[イダマコト]
中央大学大学院教授
松原芳博[マツバラヨシヒロ]
早稲田大学教授
福島至[フクシマイタル]
龍谷大学名誉教授・弁護士
渡邊一弘[ワタナベカズヒロ]
専修大学教授
本庄武[ホンジョウタケシ]
一橋大学教授
葛野尋之[クズノヒロユキ]
青山学院大学教授
椎橋隆幸[シイバシタカユキ]
中央大学名誉教授・弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おやぶたんぐ
3
死刑制度論に関する最新の部類の書。既読の「死刑制度と刑罰理論」の著者である井田良教授も執筆者として参加している。全部で8つの論考からなる内容は、死刑制度それ自体の存廃論にとどまらず多岐にわたる。それでも存廃論が中心になっているのは当然ともいえるが、そこで大きくクローズアップされるのは、世論調査による世論と誤判の可能性である。前者について、しばしば国民の8割が死刑制度存続であると引用されるが、松原芳博教授は、ミラー調査から、事実誤認(無期刑の仮釈放がほとんど認められていないことを知らず、(以下コメント欄)2023/07/03