目次
序章 私を変えた3・11
第1章 除染作業
第2章 イチエフに入る
第3章 一、二号機建屋
第4章 三、四号機建屋
第5章 二人の作業員が死んだ
第6章 浜通り
第7章 新年度
第8章 退職
第9章 除染・廃炉作業を振り返って
著者等紹介
池田実[イケダミノル]
1952年東京生まれ。1970年郵便局に就職。2013年定年退職。2014年福島県浪江町で除染作業に従事。2014年~15年福島第一原発で廃炉・収束作業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
35
苛酷な現実を直視すべき全ての日本人のために書かれていると考えながら読む本。特に、核と原爆と、原発を切り放しても、結局は同根ということがわからない為政者が読むべき本。原発のせいで、先祖の墓参りに子どもを連れていくこともできなくなった、と吉岡さん(022頁)。残念無念。除染作業員は集まらない。環境省のせいで、日給1万円→6千600円に減額されたという(065頁)。汚染された場合、東電パンツが支給され、ゲート通過時の身柄確保は人権侵害か?(092頁)汚染水ばかりではない。可燃廃棄物処理も喫緊の課題(115頁)。2016/07/01
mimichichi
3
☆☆☆☆チェルノブイリの事故後の杜撰さを本で読み、福島はその30年も後なんだから収束作業はしっかりしてるんだと思ってたけど、そう甘くはない。除染は土を削らなきゃいけないのに、工期の関係で草だけ苅る、イチエフでは数値が多少上がっても、東電に悪いからと平均値を記入、作業員は三つや四つの下請け会社が雇用するため、利権、談合的な仕事の請け合いやピンハネ。毎日被曝量が増えていく作業員さん達が、懸命に地道に作業していることがわかった。見ないようにしている現実がここにある。2016/09/10
章魚 たこ
1
知人です。公務員退職後に、どうしてもフクシマの実態の一部でも知りたいと、還暦過ぎながら肉体労働を経験した原発作業員の記録です。2016/05/07