内容説明
忘れられていた被爆者たちがいた。1945年8月6日、広島、そして9日の長崎で原爆の閃光を受けたにもかかわらず、その後、日本を離れた人たちだ。総称「在外被爆者」。その数は長年、5000人と推定され、居住国も韓国、北朝鮮、アメリカ、ブラジル、ヨーロッパなど30数カ国にまたがる。その実像は被爆63年たっても、明らかではない。実像が明らかにならないのは、日本政府が在外被爆者の存在に目をそらし続けてきたからだ。本書では在外被爆者が歩んできた歴史を振り返り、在外被爆者問題の基礎的な知識を紹介する。
目次
第1章 在外被爆者が歩んできた歴史(在外被爆者とは;在外被爆者のたたかいの軌跡;在外被爆者裁判年表)
第2章 在外被爆者の証言と現在(韓国の被爆者;アジア各国の被爆者;オランダ人など元捕虜の被爆者;アメリカの被爆者;ブラジルの被爆者;「日本人」の被害者)
第3章 在外被爆者年表(在韓/在朝被爆者年表;オランダ人など元捕虜の被爆者年表;在アメリカ/在北米被爆者年表;在ブラジル/在南米被爆者年表)
著者等紹介
平野伸人[ヒラノノブト]
1946年長崎市生まれ。1979年4月より2007年3月まで長崎県の小学校教員として勤務。1986年「長崎県被爆二世教職員の会」を結成し在韓被爆者の支援運動に関わる。1998年より「全国被爆二世団体連絡協議会」会長。現在、「在外被爆者支援連絡会」共同代表。「韓国の原爆被害者を救援する市民の会」長崎支部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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