内容説明
東海村民の生活に寄り添いつつ、原子力史から防災・医療・新エネルギー…と地方記者の取材は広範囲にわたった。地元紙『茨城新聞』臨界事故報道の結実―。「シリーズ臨界事故のムラから」は第16回地方出版文化功労賞特別賞受賞。
目次
第1部 新しい風
第2部 東海村議選
第3部 生い立ち
第4部 もうひとつの歴史
第5部 事故
第6部 防災考
第7部 自立への模索
第8部 もうひとつの村
第9部 新エネルギー
第10部 インタビュー
第11部 事故から一年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
naof
3
今の状況を見ているよう。過去の事件から学んでいないのだな,という印象。2011/03/27
越部社長
0
東海村は住民も望んで原子力と共に発展してきた村なだけに、事故が起きた時の反応も、単純に「脱原発」とはならずに複雑なフィルターがかかる。地元の新聞社が継続して取材をしたからこそ、そんなアンビバレントな住民、村議らの心情が率直に語られている。ただ、「現在」を切り取ることには成功しているが、「未来」にむけてどうすべきかという部分が一部の人のインタビューに代弁させている程度で提言にまで至っていないのが、大震災後の「今」読むと歯切れの悪さも感じる。新聞記事をまとめた本である以上仕方がないのかもしれないが。2011/04/30
かわのふゆき
0
情報がないということが不安、パニックにつながる。特に目に見えない放射能に関しては。日本には不幸にも東海村の経験があったにも関わらず全く生かされていない。2011/04/25