内容説明
米国の沖縄政策に深い繋がりがあり、戦後日本と日米関係にとって重要な出来事であるにもかかわらず、この奄美返還はこれまで十分に調査されていない。米国の歴史家・政治学者らは、むしろ、論争を巻き起こしている有名な「沖縄問題」ばかりに注目しており、全体的な研究、調査は一切行っていない。しかし最近になって、米国政府、及び日本外務省の機密文書が公開されたため、この歴史について研究することが容易になった。本書では、奄美返還に関する日米間の知られざるエピソードをありのままに記載し、紹介する。
目次
第1章 返還前の米国の奄美・沖縄政策
第2章 奄美復帰運動とその影響
第3章 日本政府と「奄美・沖縄問題」
第4章 アイゼンハワー政権と奄美返還の決定
第5章 日米の交渉と「奄美返還協定」
著者等紹介
エルドリッヂ,ロバート・D.[エルドリッジ,ロバートD.][Eldridge,Robert D.]
1968年、米国ニュージャージー州生まれ。神戸大学法学研究科修了。博士(政治学)。日本学術振興会特別研究員、サントリー文化財団、平和安全保障研究所を経て、現在、大阪大学・国際公共政策研究科助教授。専門は日本政治・外交史、日米関係論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。