内容説明
本書は、題名を「環境分析のための機器分析」として昭和55年の初版発行から版を重ね、幅広い読者の方々のご支援があって、既に、第5版を発行するに至った。これまでは主として、国内の規制の動向、公定法の解説及びそれを実行するためのサンプリングから機器の原理や使い方までを中心に記述した。特に、環境の計測に用いられる機器分析の教科書として、あるいは、現場で分析担当者の実務書としても役立つことを考えてまとめられた。しかし、高度な分析技術を修得して行う測定・分析あるいは測定・分析値の信頼性確保の問題が緊急の課題となってきた今日では、教育の現場においてもこれを重要視せざるを得ない。今回、世の中の環境計測を取り巻く情勢の急激な変化に合わせて、著者1名の引退を若手2名で強化を図り、題名も変更して第6版を発行することとなった。
目次
1 総論(法規と公定分析法の動向;分析現場へ法律や国際規格が要求するもの ほか)
2 試料の取り扱い(大気関係の試料採取;水質関係の試料採取 ほか)
3 分析機器(吸光光度計;原子吸光分析装置 ほか)
4 自動計測器・連続分析計(比色式分析計;紫外線吸収式自動計測器 ほか)
著者等紹介
高田芳矩[タカタヨシノリ]
昭和43年東京大学大学院工学系研究科工業化学専門課程博士課程修了(工学博士)。昭和43年~平成6年(株)日立製作所入社、日立研究所主任研究員、中央研究所日研分室長、那珂工場主任技師、副技師長、計測器事業部副技師長などを歴任。平成6年~現在、(財)日本分析センター分析部長、品質保証室長など。昭和63年~平成6年埼玉工業大学非常勤講師(環境情報計測、環境水質学)。昭和50年日本分析化学会奨励賞受賞。昭和54年火力発電技術協会「火力原子力発電」論文賞受賞。平成5年日本分析化学会技術功績賞受賞
小熊幸一[オグマコウイチ]
昭和42年東京教育大学(現筑波大学)大学院理学研究科化学専攻修士課程修了。昭和42年~昭和43年通産省工業技術院東京工業試験所(現産業総合技術研究所)技官。昭和46年千葉大学講師(工学部)。昭和50年理学博士。昭和55年~昭和56年カナダトロント大学博士研究員。平成4年千葉大学教授(工学部)現在に至る。平成11年日本分析化学会フローインジェクション分析研究懇談会学術賞。平成12年日本分析化学会学会賞。学会等活動、日本分析化学会理事、日本分析化学会関東支部長、日本分析化学会副会長、日本鉄鋼協会学会部門評価・分析・解析部会長、日本鉄鋼協会理事等
平野義博[ヒラノヨシヒロ]
昭和62年東北大学大学院理学研究科修士課程修了。昭和63年(株)日立製作所入社。計測器事業部技師。平成8年博士(工学)。平成10年~現在、千葉大学工学部物質工学科講師
坂田衛[サカタマモル]
昭和26年広島工業専門学校(現広島大学工学部)卒。(株)島津製作所入社。同社科学計測事業部分析センター部長、理事、東京研究所長、計測事業本部技師長を経て平成2年同社退職。昭和56年工学博士。平成2年~5年国際協力事業団(JICA)環境分析専門家としてタイ環境研究研修センター(ERTC)へ派遣。平成6年~8年同インドネシア環境管理センター(EMC)へ派遣。平成11年~現在、日本分析化学会技術顧問。委員会活動、日本工業標準調査会委員及びその化学部会中立委員(分析関連)、計量行政審議会公害計測器部会専門委員と同審議会標準物質臨時専門部会委員(10年余)、大気汚染研究協会、日本分析化学会、日本分析機器工業会、日本電気計測器工業会、日本環境測定分析協会等の各種委員
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