内容説明
弾雨の中さまよい見た断末魔の戦場。極限下での異常心理。そして占領下沖縄の混乱の日々を複眼的に書いたノンフィクション。
目次
第1章 戦場彷徨十九日―一九四五年若夏のころに(与座岳の避難壕で―戦争未だ遠しの感;軍命で壕を追い出され―ぬかるみの道を糸満へ;地獄絵図の戦場―すさまじい臭気 ほか)
第2章 戦火を逃れて―一九四五年夏から冬へ(「玉砕」の実体迫る―右の大腿部を負傷;ふしぎに“死”を納得―「兵隊ではありません」;米軍の最前線で投降―生死分けた米兵の手当 ほか)
第3章 “新沖縄”の鼓動―一九四六年~一九五〇年(新しい年の幕明け―久志の「無償時代」;醜いこころに慄然―罪の意識に苛まれ;沖縄特有の戦後意識―戦後の中心・石川市 ほか)