内容説明
アートマネジメントの基本、観客・聴衆倍増計画とその実践。劇場・ホール、劇団、楽団等、舞台芸術関係者必読。
目次
私の臆面もない会員制びいき
怠惰で気まぐれなふりの客と神様のようなシーズン予約客を比べれば
裁判官なら歓迎!死刑執行人はお断り!予約会員制と批評家
「会員を集めよう、でも多すぎないように」などと考える愚かさ、そしてなぜ手中にある一万五千人の会員の方が、どこかに隠れている七万五千人のふりの客より貴重なのか
砲兵か、歩兵か―両方とも必要だ
最初のボタンのかけ違い
「集められる客はもう全部集めたよ!」(それともまだ見落としがあるかな?)
物をいうのはトップの力量だ―スタッフのリーダーシップ、そして…「私の最良の友は理事たちの中にもいる」
ガラクタ市と会員募集を比較する―各種支援団体の役割
新しい施設ができる―「花嫁に持参金を持たせるように、その施設にもお客を授けよう」〔ほか〕
著者等紹介
ニューマン,ダニー
半世紀にわたって、驚異的な数と驚異的な範囲に及ぶ舞台芸術事業のために、情熱を傾けて宣伝を打ち、プロモーションをし、マネジメントを行ってきた。彼は、1930年代の半ばに、出身地シカゴのママーズ・オブ・シカゴというコミュニティ劇団の宣伝係兼営業部長としてこの世界に足を踏み入れた。その後30年間は、ブロードウェイの演劇やミュージカルの巡業公演、地域劇団、演芸、バレエ団、音楽演奏団体、歌劇団の仕事に携わった。またボードビルやサーカス、スポーツ・イベントはおろか、「ワイルド・インディアン・ショー」の類にも、独自の貢献をした。同時に自分の映画館の経営、ラジオ・テレビ番組のプロモーションや製作、音楽会の宣伝や興業に手を染めたり、映画製作者や劇作家の代理人や実演家のマネージャーを務めたり、あるいは商業劇場のマネージャーとして勤務した時期もあった。その後20年間―1961年から81年まで―ニューマン氏はフォード財団と全米演劇連絡機構(TCG)の支持層開発コンサルタントを務め、米国全土で一貫して目覚ましい成功を収めた。また1965年からは、カナダ・カウンシルの後援の下、ダイナミック予約会員募集プロモーション(DSP)の思想を隣国カナダでも普及させている。北米大陸各地の約300の劇団、歌劇団、オーケストラ、室内楽団、合唱団、舞踊団がすでにニューマン氏の世話になっているが、ここ数年は、オーストラリア、イングランド、イスラエル、オランダ、フィリピン、台湾、スコットランド、ニュージーランドといった遠い外国の団体にも直接協力の手を差し延べている。しかも、会員募集ワークショップ、地域規模や全国規模の舞台芸術関係の会議における講演、大学のアート・マネジメント・セミナーなどを通じて、直接関係した団体の範囲をはるかに超える幾多の事業にも影響を与えている。そしてもちろん、今や第3刷が出た『予約会員獲得のすすめ―奇跡をよぶ財政安定化マニュアル』が世界中に普及したことにより、数千、数万の芸術製作団体の運命を変えてきた。しかしニューマン氏のホーム・グラウンドは今なお、1954年の発足以来宣伝を担当してきた―そしてその予約会員制の生みの親となった―シカゴ・リリック・オペラである。最初に『予約会員獲得のすすめ―奇跡をよぶ財政安定化マニュアル』を構想するに当たって、ニューマン氏は本を書く目的を明確にした。「私はこの本を、単に支持層構築のための実際的なアプローチについて、その原理と手段を述べるためだけでなく、一つの伝道的使命を果たすためでもある、一連の話題あるいはエッセイとして考えた。私の経験からして、インスピレーション的要素―何が可能かということについて新たに共有した考え方を活用して、信じる道へ飛び込んでいくこと―により、今までは失敗を恐れていた人でも、大胆に、目的意識を持って前進し、そして成功するようになるものである。」
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