感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無能なガラス屋
5
「この心はみずうみのようなもの、そして一つ一つの思いは、その表面にたつ波のようなものです。ちょうどみずうみで波がたってはまたきえて行くように、これらの思いの波も心の実質の中でたえずあらわれてはきえて行きます。しかしそれらは、永久にきえてしまうのではありません。しだいに精妙にはなるが、全部そこにあって、よびだされるときを待ちかまえています。」2023/09/22
うちこ
5
「知」にフォーカスした編成で、インド六派哲学とヴェーダーンタの各派の主張を分解して再構成しながら話す技量がとんでもなくすごいです。「マーヤー」の説明が秀逸です。 この講演の頃(シカゴ万博でブレイクして以降)のイギリスやアメリカは、先進しながらも内面に目を向ける以前のところでウロウロしている人がすごく多かったのでしょう。この講義があった1896年は、第一回オリンピックが行われた年。ヒッピー・ムーブメントよりも70年前に、理性を放棄したいマグマが沸々としていたことがわかります。2016/03/02
ふく
5
難しい本なので、不二一元論とかの意味を理解出来ている人向け。精神世界の本は色々読んできたけれど、ヒンドゥ、ヨーガ周辺に落ち着きそう。やっぱり世界は繋がってる。全てが繋がってるんだ。2015/08/24
gender
3
およそ100年前、インドにとどまらずアメリカやイギリスなど欧米諸国での遊説を行ったラーマクリシュナの直弟子スワミの講演録。深遠なヴェーダンダ哲学を専門用語を排してそのエッセンスたる霊性の神髄を万人にわかりやすく言葉にしており、ヨーガを知らない人にでも非常にこころに響く。しかしスワミは松平健に似てりりしいすなあ。2010/01/02
荒野の狼
3
著者のヨーガの講演はカルマ、バクティ、ラージャ、ギャーナの4書があるが、他の3書が一つの連続講話であるのに対し、本書は独立した18の講演なので、本の頭から読む必要はない。副題に“知識のヨーガとあるように、この本では神(真理)とは何かについて理路整然と書かれている。ヒンズー教のブラフマンとアートマンの考えが基本だが、これが仏教、キリスト教は勿論、自然科学とも矛盾しないものであるとし、真理は色んな側面からみることができるが、結局は皆同じものをみているのだと説く。2012/03/05
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- 和書
- 人生相談。 講談社文庫