内容説明
賃貸住宅における『原状回復』の問題は、賃料不払いの問題とともに、大家さん、賃貸管理業者の皆さんにとって切実かつ深刻な問題です。さらに、マスコミ報道や消費者契約法の施行により、消費者の意識が変化し、『原状回復』の問題はより複雑化しているのが現状です。本書は、『原状回復』の基本とは何か、その考え方を説きながら、原状回復の問題に直面した場合、「大家さんと入居者どちらが費用負担するのか?」「費用負担の程度は?」「特約の効力はどの程度まで認められるのか?」等の問題について、どのような道筋で考えればいいのかを解説しています。
目次
原状回復の考え方
原状回復の問題はどのような形で争いになるのか
費用負担の大原則
通常使用による損耗の修復費用を賃借人に負担させることはできないのか
なぜ、原状回復のトラブルが発生しているのか
問題の所在
通常使用による損耗か、ひどい使い方をした結果発生した損耗か
通常使用による損耗か否かに関わる問題点
賃借人の負担部分はどこまでか
特約の有効性
東京都の条例
原状回復特約の例
貸借人が設置した造作の扱い
賃貸借契約開始前からの損耗
少額訴訟
ケーススタディ
著者等紹介
森田茂夫[モリタシゲオ]
弁護士。弁護士法人グリーンリーフ法律事務所代表社員。昭和29年4月12日東京生まれ。昭和55年3月早稲田大学法学部卒業。昭和59年4月弁護士登録。不動産流通近代化センター実務講習指定講習指導、不動産コンサルティング技能試験委員、資産総合研究所主任研究員
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