内容説明
子どもの人生を豊かにする本の力を実証し語り続けてきた『クシュラの奇跡』の著者ドロシー・バトラーが、日本の母親たちに向けて書き下ろしたエッセイ集。著者自身の半生をふりかえりながら、子どもにもっとも大切なことについて、女性、特に母親の生き方について、そして成人したクシュラの現在について語ります。惑うことの多い現代の生活のなかで、子育ての指針を求める母親たちへの励ましのメッセージです。
目次
1 子どもたちは
2 女性たちは
3 本を読む子に育てる
4 作家になったこと
5 現在のクシュラについて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のん@絵本童話専門
1
『クシュラの奇跡』の作者さんによる、育児論。本を読むことがいかに大切か、子どもが本を読むようになるにはいかに親の働きかけが大切かということについて述べられています。貧困や環境問題など、地球規模の難問と向かい合っていくために、本を読むことを中心として想像力豊かで賢い子を育てねばならない。ここまで直接的な書き方はしてないですが、そういう使命を感じた次第です。2022/11/19
ロピケ
1
「おわりに」で著者が述べているように「はっきりした意見をもっている分野」で書いているので、読者のこの本に対する評価は二分(もしくは三分)されるだろう。キャリアを追求して生きていきたいと考えている女性には、著者が保守的で時代遅れの感覚を持った人ととらえる人もいるかもしれない。本人もある程度覚悟の上ではある。私としては、著者の考えにほぼ賛同しているので、著者の「いくつかの本気で『ゆずれない』信念」も読んでみたかったが、何となく察することも出来なくもない。長距離バスに乗るクシュラの姿を想像すると、勇気づけられる2011/08/07
Naomi Akira
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図書館のリサイクル本として無料配布されていたのにたまたま出くわし、表紙の佐野洋子さんの美しいイラストにひかれて持ち帰りました。クシュラの奇跡というタイトルは知っていたけれど、実際に作者の著書を読んだのははじめて。わかりやすくシンプルな訳文のおかげで、一気に読みました。すでに読み聞かせをする子育て時代は終わってしまった私。もっと早く出会えていればよかったと感じました。スマホに子守りを頼りがちな今の子育て世代にこそ、読んでほしい、と老婆心ながら感じます。2013/12/29