突破者―戦後史の陰を駆け抜けた五十年

突破者―戦後史の陰を駆け抜けた五十年

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  • サイズ B6判/ページ数 469p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784931062139
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

内容説明

これは快男児・宮崎学の半生記である。一九八四年、グリコ事件が起きた時、警察は真先に彼を疑った。あれだけのことができる男は日本中でも宮崎学以外に考えられなかったからだ。容疑は真か偽か。そして、宮崎学が駆け抜けた戦後という時代は、何だったのか。

目次

第1部 一九四五~一九七五(マイ・ファミリー;少年鉄砲玉;喧嘩と資本論 ほか)
第2部 一九七五~一九九六(掟破りの日々;金地獄に踊る;ゼネコン恐喝 ほか)
最後に

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

22
破天荒すぎる生き方はなかなか面白いです。子供の頃の話と解体屋の話が特にツボに入りました。逆に学生運動の話は他の人の学生運動の話と同様庇護下の自意識過剰な子供という印象を受けました。2022/07/28

モリータ

10
◆1996年刊。宮崎学(1945-)の自伝。◆父の本。◆第一部は解体屋を家業とする組長の息子に生まれた筆者の、不良として鳴らしつつ共産主義に目覚めた少年時代、共産党系のゲバルト部隊として早大・東大紛争の暴力の渦の中にあった早大時代、「週刊現代」の記者時代まで。第二部は解体屋の資金繰りのため談合破りやペテンなどの強引な金策に奔走したり、大手ゼネコン恐喝がらみで(冤罪)逮捕されたり、グリコ・森永事件の「キツネ目の男」に目されたり、バブル期には地上げに関わったり…と筆者が戦後史の社会経済の闇を泳ぐ姿が描かれる。2021/02/04

ライアン

8
何だったか忘れたけど数年前に宮崎学さんのことを知ってこの本を買ったんだが、なんで読みたいと思ったか全く覚えてない(笑)。しかし凄い波乱の人生だな。京都で会社を経営している時の話が一番面白かった。よくわからないけれどこういう裏の世界があるんですね。グリコ森永事件のあの似顔絵は完璧に警察の決め打ちだったじゃないですかね(笑)。2022/02/06

marukuso

5
京都のヤクザの子供として生まれ、幼少からの荒くれ者。グリコ・森永事件の最重要容疑者と疑われた著者の人生50年史であり戦後のあゆみでもある。とにかくやっている事が凄すぎる。土建会社での解体作業、借金、祇園や博打での放蕩、学生時代は早稲田でのゲバルト、週刊現代での卓越した取材力、バブル期の地上げ、などなど。碌でもないことばかりなのだが、筋は通し情に厚い。身びいきで突破なことをする。寄ってたかっても今の我々には彼に勝てないだろう。何もかも箔が違い、言葉の重みが違う。酸いも甘いも経験したからこその人生観であった。2015/09/26

Yasutaka Nishimoto

3
終戦生まれの著者。50歳くらいでその半生を振り返る。思ったより凄い人生だ。全てが事実ではないだろうが、著者の感情を差し引いても、常に闘う相手がいての生活だったのだろう。章によっては状況の羅列が多く感情移入しづらいものもあるが、常に金と仲間とがその周囲にはあり、その規模・密度は物凄く消化しきれない。よく今まで生きていたのだなぁとやや食傷気味。大学紛争、解体業のあたりが面白く読めた。実は20数年前にしばらく平積みされていた記憶があり、分厚くなければ読むんだけどなぁと思っていた。自分が歳を重ねて読んで良かった。2020/08/24

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