内容説明
主にハイフン付きアメリカ人(アメリカ以外にルーツをもつアメリカ人のこと)の子どもたちの苦しみに寄りそいながら、彼らの苦難の超克法を、ポストモダンの作品にふさわしいさまざまなアプローチ、理論をもちいて読み解く。
目次
第1章 「ウキヨ」の土着化―シンシア・カドハタの『七つの月』
第2章 韓国系家族の挫折と自立―アン・ナの『天国までもう一歩』
第3章 コミュニティをもとめて―リンダ・スー・パークの『モギ―ちいさな焼きもの師』
第4章 チカノの子どもの本におけるラ・ジョローナ伝説―パトリック・ユースタスの『チョーティト』
第5章 視覚がもたらす死の受容―アンジェラ・ジョンソンの『犂を打ち鳴らす』
第6章 ポストコロニアルな目ざめ―ローザ・ギィの『友だち』
第7章 アフリカ系アメリカ人少女の成長と言葉の力―ヴァジニア・ハミルトンの『プリティ・パールのふしぎな冒険』
第8章 19世紀女性主人公の「幸運なる堕落」―キャサリン・パターソンの『ワーキング・ガール リディの旅立ち』
第9章 「傷ついた癒し人」との出会い―キャサリン・パターソンの『テラビシアにかける橋』『星をまく人』
著者等紹介
吉田純子[ヨシダジュンコ]
立命館大学大学院文学研究科修士課程修了。広島大学総合科学部教授を経て、神戸女学院大学文学部英文学科教授。専門分野は、アメリカ文学、特に、アメリカ思春期文学の文化論的研究
鈴木宏枝[スズキヒロエ]
慶應義塾大学文学部を経て、2000年に白百合女子大学大学院文学研究科児童文学専攻博士課程満期退学。関東学院大学、青山学院大学等の非常勤講師を経て、東京女学館大学国際教養学部専任講師。白百合女子大学児童文化研究センター研究員。専門は英語圏文学、特にアメリカの児童文学で、最近は絵本にも興味を持っている
大喜多香枝[オオキタカエ]
神戸女学院大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、神戸女学院大学、大阪学院大学非常勤講師。専門は、アメリカ児童・思春期文学、特に現代のヤングアダルト小説に関心がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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