感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
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「ピエロの図像の代表的なものとしては、ワトーの…『ジル』と題されていたが、今は『ピエロ』と改められている作品がある。…ベルギーのバンシュという小さな町では、カーニヴァルの日、市民たちの一部はジルという道化に扮装する。…このジルは白塗りで、白い衣装を着けることから、しばしばピエロと混同された。ワトーの時代にも両者は混同されていたとわれわれは考える…ヨーロッパの道化には仮面をつけたものとつけないものがいた。仮面をつけない道化はしばしば顔に白粉(小麦粉が使われた)をふったり、さまざまな色を塗りたくったりした。」2024/03/23
zatugei
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だれもが知っている「ピエロ」だが、その来歴についてはあまり知られていない。日本では、「西洋道化師」の意味で使用しているが、19世紀の初めごろ、フランスで大人気となり、単なる道化ではない特異なキャラクターに成長していた。西洋演劇史では扱われない、庶民演劇の世界を垣間見せてくれる。面白く読んだ。2021/03/10