内容説明
本書は2000年4月より2001年4月まで12回にわたり日本原子力学会誌に連載した講座「原子炉物理」をもとに加筆訂正を行ったものである。体系内の中性子の空間分布解析法とその結果について述べる。原子炉における中性子束のエネルギー分布に関する問題を扱う。原子炉の安全な運転にとって最も重要な課題である原子炉の動特性と制御に関する問題を扱う。実際に原子炉設計に用いられている中性子拡散方程式の数値解法について基礎的事項を説明する。今日運転されている代表的な炉であるPWR(加圧水型炉)、BWR(沸騰水型炉)および将来炉として研究開発が行われているLMFBR(液体金属冷却高速炉)についての炉物理面から見た特徴について紹介する。
目次
第1章 核分裂、臨界と原子炉
第2章 中性子の空間的振舞い
第3章 中性子束のエネルギー分布
第4章 原子炉の動特性と制御
第5章 原子炉系の数値解析法
第6章 代表的な原子炉と炉物理
著者等紹介
平川直弘[ヒラカワナオヒロ]
1958年東京大学理学部物理学科卒業、東京電力株式会社勤務を経て1960年日本原子力研究所研究員。1970年東北大学工学部原子核工学科助教授。1979年同教授。1999年東北大学名誉教授。工学博士
岩崎智彦[イワサキトモヒコ]
1981年東北大学大学院工学研究科原子核工学専攻修士課程修了。東京芝浦電気株式会社原子炉設計部炉心設計課勤務。1986年東北大学工学部原子核工学科助手。2003年現在、東北大学大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻助教授。工学博士
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