内容説明
本書では、高炉解体調査、オフラインモデル実験、実炉調査、数学モデルシミュレーション等の結果に基づいて、高度成長期およびそれ以降の高炉を支えた操業技術、および原燃料に関して、エポックメーキングに係わる事項を中心にそれらの評価を試みた。また原料(焼結鉱)に関しては、還元性、通気性を支配する要因を抽出し新しい製造技術を生み出すために、著者のオリジナルデータに基づき、脈石組成、微細気孔径分布の果たす役割について基礎的現象を解説。さらに燃料(コークス)に関しては、現在あまり解明が進んでいない高炉内における劣化挙動について、著者が直近精力的に実施した研究成果を再整理し、現状における最新情報として解説した。
目次
1 緒言・高炉プロセスとは?
2 高炉操業に関する技術の評価
3 原料(焼結鉱)に関する性状、製造技術の評価
4 燃料(コークス)に関する性状、製造技術の評価
5 結言・今後の高炉プロセスの技術革新とは?
著者等紹介
山口一良[ヤマグチカズヨシ]
工学博士、日本学術振興会製銑第54委員会委員。1967年東北大学工学部金属工学科卒業。八幡製鉄(株)(現新日本製鉄(株))入社。八幡製鉄所製銑部。1972年八幡製鉄所技術研究所高炉研究室。1974年君津製鉄所製銑部。1986年中央研究本部第三技術研究所製銑研究センター。1993年主幹研究員。1996年博士(工学)。1997年芝浦工業大学工学部材料工学科非常勤講師(‐1999年)。1998年山形大学地域共同研究センター客員教授(‐1999年)。1999年(財)石炭利用総合センター技術開発部調査役、現在に至る。日本金属学会技術賞、日本鉄鋼協会山岡賞受賞
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