出版社内容情報
マイク・マリガンと、スチーム・ショベルのメアリー・アンは、ずっと一緒に仕事をしてきました。その仕事ぶりは、「100にんのにんげんが、1しゅうかんかかってほるくらい、1にちでほってしまえる」と自慢するほどでした。
本当に、ふたりは、これまで、運河をほり、線路のために山を切り開き、空港のために地面を平らにしてきました。
でも、新式のショベルが活躍するようになり、ふたりは、仕事を求めて、遠い町までやってきます。
およそ6~7才から
内容説明
メアリ・アンという名前のスチーム・ショベルと、運転士のマイク・マリガンとのお話です。メアリ・アンとマイク・マリガンは、長い間いっしょに仕事をしてきました。りっぱな運河をほったのも、汽車をとおすための線路をきりひらいたのも、飛行場をつくったのも、“マイクとメアリと、それからそのとき、いっしょにはたらいたひとたちでした。”ところが、そのうち、新式のガソリン・ショベルや、新式の電気ショベルなどが発明されて、スチーム・ショベルの仕事をとりあげてしまいます。ある日、マイクは、ポッパビルという町で、市役所をたてる計画があることを知り、メアリとともに、はるばるでかけていきます。そこで、マイクは、“「メアリ・アンは100にんのにんげんが1しゅうかんかかって、やっとほれるくらいのあなを、1にちでほってしまいます。」”といいます。でも、メアリ・アンは、ほんとうにできるかわかりません。町のひとたちは、おおぜい見物にでてきました。はたして…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
245
バージニア・リー・バートン 作。『ちいさいおうち』や『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』とともに、本作も彼女の代表作の一つ。以前に別のところにも書いたが、男の子たち(幼児)はとにかく働く車が大好き。作家の長男のマイクもきっとそうだったのだろう。ちなみに本書はそのマイクに捧げられている。主人公の名前もマイク。相棒ははスチーム・ショベルのメアリ・アン。二人の仕事ぶりと、その顛末を描く。題材となったスチーム・ショベル自体がこの当時、すでに廃れていたと思われるが、そこはSL趣味と同じくノスタルジックで力強い⇒2025/01/13
たーちゃん
20
息子は「すごいね!全部掘っちゃったんだね」と言っていました。2023/03/01
gtn
18
昔取った杵柄。だが、一生地下室で暮らすことになったスチームショベルの本心はどうか。2025/01/11
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
スチームショベルという聞きなれていない働く車に古さを感じつつ、おはなしはちっとも古さを感じさせない絵本。マイク・マリガンはスチームショベルのオペレーター。自慢のスチームショベルに『メアリ・アン』と名づけて大切にしていました。けれどもガソリンで動く新しいショベルたちが次々開発され、世代交代を余儀なくされました。マイクとメアリは新天地を求めます!マイクとメアリの仕事を、自分達だけの功績のように言わず、「マイクとメアリと、それから そのとき、いっしょに はたらいた ひとたちでした。」という文章がとても好きです。2019/09/14
しぃ
14
蒸気機関車は有名だけど、ショベルカーも蒸気だったんだ!居場所がなくなるのは切ないけど、次の居場所が見つかって良かったね。ちょっと長くて読むの疲れたー2023/08/17