出版社内容情報
貧しいお母さんぶたは子どもたちを社会へ出すことにしました。一番目のこぶたはわらの家を、二番目のこぶたは木の家を建てますが、オオカミに家を吹き飛ばされて、食べられてしまいます。三番目のこぶたはレンガで家を建てました。そこへ、オオカミがやって来て言葉たくみに誘惑します。
およそ4~5才から
内容説明
おなじみの、こぶたとおおかみをめぐる、イギリスの昔話。お母さんぶたは、三びきのこぶたをそだてきれなくなって、じぶんの力で生きいていくようにと、世のなかへおくりだしました。一ばんめのこぶたは、わらで家をつくり、二ばんめのこぶたは、木のえだで家をつくり、三ばんめのこぶたは、れんがで家をつくります。この絵本では、昔話のもとの話にそって、最後の結末も改作することなく、このお話の持っている力を、正しく子どもへ伝えようとしています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
164
誰もが知っている、有名な絵本。3びきのこぶたの運命は切なくも勇敢だけど、大人になって読むと、異なる感情が浮かんでくるものです。藁も枝も吹き飛ばし、あの手この手で誘い込むオオカミ。3匹目のこぶたは美味しいカブやリンゴを手に入れながら華麗にかわしていく。追いかけるものと軽やかに逃げるものの駆け引き。自然界では私たちが気づかない所で色んなことを起こっているのでしょう。生きるために必要なものを常に探しながら、程よく休みながら、楽しみながら。熱くなってきた日曜日の朝に、ポール・ガルドンの朗らかな絵に癒やされました。2023/06/18
Nat
33
冒頭の「かあさんぶたは貧乏で子ぶたたちを育てられなくなりました。」というところにまずびっくり。3匹目のこぶたとオオカミのやり取りは、こぶたの機転がきいて、オオカミは簡単に騙されてしまう。最後の結末もリアルだけど、これもあり。2025/01/12
ゆうゆうpanda
28
〈読み聞かせボランティア・対象1年生〉「オオカミは、フウフウフウとふいて、わらのいえを ふきたおし、一ばんめのこぶたを、たべてしまいました。」去年読んだ時は、ここで子供達の顔つきが変わりました。そうです。生き残るのは大変なのです。昔話を改作することなく書かれたこの絵本。レンガの家は飛ばされませんでしたが、その後もオオカミはあの手この手で三びきめのこぶたを誘い出します。こぶたの賢さに共感すること。今まで知っていたことだけが真実ではないかもしれないと疑うこと。二つの知恵を子供達に提示することができる絵本です。2015/08/30
ほんわか・かめ
25
ガルドンの絵を求めて。福音館書店『三びきのこぶた』と同じ展開で、りんご取りと樽のエピソードもある。こちらは少しお話が短めにまとめられていて、こぶたたちも愛嬌があるなぁ。お母さんが涙でこぶたたちを送り出しているシーンがいいねぇ!イギリスの昔話。2021/04/25
陸抗
23
知ってる三匹のこぶたの話とちょっと違ってた。お母さん豚が貧乏で、こぶた達を育てられないから自分達の家を建ててと涙ながらに送り出すのがびっくり。そして、一匹目と二匹目のこぶたは狼のお腹の中へ。三匹目のこぶたも狼と知恵比べして、いつ食べられるか分からない状況だし、こぶた達をお腹から出してくれる猟師さんは現れず…。絵柄がほのぼのしてる分、内容がえぐい。2021/06/17