内容説明
多くの読者を魅了した作家たちの人生を酒を通して描いた13編。一流執筆陣の筆致もあざやかいにその人生模様がいま蘇る。月刊『たる』連載の「酒で綴る亡き作家の半生史」を纏めた「酒のかたみに」待望の続編出来。
目次
花登筐―花登と酒とおれ(藤本義一)
武田泰淳―美しき夫婦酒の完成(高橋善夫)
山口瞳―いく通りもの高さ、それぞれの風景(安村圭介)
隆慶一郎―池田一郎君の一人二役(阿木翁助)
司馬遼太郎―モンゴルの盃(二橋進吾)
川端康成―酒ありてよし酒なくてよし(武田勝彦)
遠藤周作―狐狸庵先生と酒(金田浩一呂)
秋田実―醒酔笑(相羽秋夫)
谷崎潤一郎―酒は美食にあり(島村力)
三島由紀夫―生き急ぎ、死に急いだ四十五年間(越次倶子)
井伏鱒二―消しゴムで消したもの(田村祥蔵)
森茉莉―上等のブランディ(白石かずこ)
火野葦平
著者等紹介
藤本義一[フジモトギイチ]
1933年大阪生まれ。作家。大阪府立大学在学中より映画シナリオ、ラジオ脚本を手がけ、卒業後は映画『駅前シリーズ』などのヒット作を数多く執筆。1974年『鬼の詩』で第七十一回直木賞を受賞。1995年小社刊の『掌の酒』は日本図書館協会選定図書
高瀬善夫[タカセヨシオ]
1930年福島県会津若松市生まれ。エッセイスト。1953年毎日新聞(東京)入社。学芸記者として学術・文化の分野を担当。1985年退社
安村圭介[ヤスムラケイスケ]
1932年福岡県生まれ。慶応義塾大学文学部卒。文筆家。クラスメートに浅利慶太氏や阿部寧氏など。1956年、コピーライターとして寿屋入社。直属上司に故・開高健氏。その後、広報室長、文化事業部長などを経て、サントリーミュージアム「天保山」の企画・建設などに携わる。同ミュージアム顧問を務め、1995年サントリーを退社
阿木翁助[アギオウスケ]
1912年長野県生まれ。劇作家。二十二歳で新宿ムーラン・ルージュの『十手返還記』で劇作家の第一歩を踏み出し、戦後、テレビ・ラジオの脚本を手がける。日本テレビ芸能局長、日本放送作家協会理事長などを経て、1991年日本作家協会会長となるも、現在は引退。1977年に柴綬褒章、1983年に勲四等旭日小綬賞を受ける
二橋進吾[ニハシシンゴ]
1931年横浜生まれ。映像プロデューサー。外資系出版社を経て、映画監督・内田吐夢に出会い映像の世界に入る。石原プロで『富士山頂』、東映で映画『動天』をプロデュース。テレビ映画『黒部の太陽』の脚本を執筆する
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感想・レビュー
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DearestAnna0109
慶多楼