空をかついで

  • ポイントキャンペーン

空をかついで

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A6判/ページ数 157p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784924684911
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0092

内容説明

自分の住むところには自分で表札を出すにかぎる…「表札」一篇の詩を書くためにこの世界に生まれてきた―石垣りんさんの初の詞華集。

目次

表札
朝のパン
儀式
洗たく物
私の前にある鍋とお釜と燃える火と
おみやげ
太陽の光を提灯にして
祖国
大根
木のイメージ

時の記念日に
それを見るのは〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

138
一日は暖かさで始まる。太陽の光、朝食の温もり。その日常が有難い。心と体にも火が灯る。…玄関を出ると考える。私たちはどう生きてきて、どう生きていくのか。空は沢山の人々を見ている。…秋空は日毎に深く澄み、眠りの時間を早める。もう夜は満ちてきた。潮のように。明日が来るまで静かに目を瞑る。おやすみなさい。…花が散った。ちょうど星が流れるように。ひとつの命を落として。…遠くからいのちの鼓動が聞こえる。満ちあふれる朝。昨日から今日へ空をかついで太陽は目を覚ます。…石垣りん様。おはようございます。石垣りん。それでよい。2021/10/23

nyaoko

51
手の平にちょこんと乗せて読める一冊。あぁ、なるほど。主婦業に疲れた時、仕事に嫌気が差した時、女である事にうんざりした時。生きてるだけで本当にしんどい時。物語が読めない時。そんな時に詩はすうっと入ってくるから不思議だ。『表札』『わたしの前にある〜』『雪崩』『くらし』どれもいい。難しい言葉は何も無い。2025/04/19

喪中の雨巫女。

17
《私‐図書館》【再読】「表札」がやはり好きです。生きていく姿勢がいい。2013/03/18

しいたけ

16
社会人になったとき職場の先輩に勧められた、石垣りん。もううんざりだと思っていた食事作りを伴う仕事にわずか1年半で戻ってしまったが、夕べ並べた夕食に子ども達が「うわっ!」と顔を輝かせてくれたのを見て、ふと『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』を思い出した。「ああその並ぶべきいくたりかの人がなくて/どうして女がいそいそと炊事など/繰り返せたろう?/それはたゆみないいつくしみ/無意識なまでに日常化した奉仕の姿」「それはおごりや栄達のためでなく/全部が人間のために供せられるように/全部が愛情の対象あって励むように」2015/10/13

mer

14
詩が書きたくて書きたくてたまらなかったから、誰にも頼らず生きることにしたっていう石垣りんさんの考え、意志の強さを見習いたい。物を書くってそういうことだよね。みんな、一人なんだよね。2020/09/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/138229
  • ご注意事項

最近チェックした商品